大阪体育大学のスキー・スノースポーツ実習が、長野県の菅平高原スノーリゾートで実施され、スポーツ科学部(1、2年)、体育学部(3、4年)の計181人が参加しました。
学生は班に分かれて、日中は本学の教員から直接、スキーやスノーボードの指導を受け、3日目には、初心者も含め、転ばずに滑れるようになりました。夜は座学で「スノースポーツのリスクマネジメント」「スノースポーツの楽しみ方とビジネス」を学びました。


自然の中で育つ力 ―大阪体育大学の野外活動実習とは
大阪体育大学では、キャンプやスキー、海洋スポーツ、ゴルフなどの野外活動実習を実施しています。これは単なる体験型授業ではありません。スポーツ基本法第24条に示されているとおり、野外活動はスポーツ領域のひとつとして位置づけられています。
さらに、大阪体育大学のスキー実習・スノースポーツ実習は、外部インストラクターに頼らず、本学の教員が学生を指導することが大きな特徴です。今回のスキー・スノースポーツ実習では、教員15人がスキーを、11人がスノーボードを指導しました。また、パリ五輪ではウェルフェアオフィサーとして日本選手団に帯同し選手の支援に携わった土屋裕睦教授(スポーツ心理学)らが学生たちの生活サポートにあたりました。
- 指導教員を紹介 開講式で
- 班分けテストに臨みます
自然の中で「つながり」を深める
野外活動実習は、大学を離れた自然の中で行われます。そこは日常生活とは異なる非日常空間。暑さや寒さ、天候の変化など、思い通りにならない環境の中で、学生たちは仲間と協力しながら活動に取り組みます。
実習では寝食を共にする集団生活を経験します。役割分担を行い、互いに支え合いながら目標を達成する過程で、自分自身と向き合い、同時に他者とのつながりを深めていきます。飾らない素の自分と向き合う時間も、この実習ならではの学びです。
実習の開講式では、実習主任の冨山浩三教授から、「この実習で、つながりを意識しよう」と話がありました。「あまり関わりのなかった新しい仲間と自分」「日頃の授業だけでは関わらないような先生と自分」「先輩方が連綿と紡いできた歴史の中の自分」「自然の中での自分」こういったつながりを、この実習期間中に感じることによって、自分自身を見つめ直す機会になって欲しいとの願いが込められています。
- 班のメンバーと一緒に行動します
- 夜にはグループミーティングでさらにつながりを深めます
野外活動の効果と独自の学びモデル
野外教育の研究では、自己効力感の向上や生きる力の変容、環境行動の変化など、多様な効果が報告されています。野外活動実習で体験する「協力」「役割遂行」「課題解決」は、実は日常生活の縮図。非日常の場で課題を乗り越える経験は、日常の困難に向き合うことに活かされます。将来、教職やスポーツ指導者を志す学生にとって、実践的な学びの機会となっています。
大阪体育大学の野外活動実習で、学生は、自然の中で、集団で、非日常環境で活動するという共通の基礎的な学びを得ます。その上に、雪上スポーツや海洋スポーツなど各種目の特徴的な学びが積み重なります。さらに、グループリーダーや部屋長といった役割を担う経験や、グループごとに生まれる出来事もまた、大切な学びの機会です。こうした多層的な経験の積み重ねすべてが、本学が大切にする「大体大力」の醸成につながっています。
- 体いっぱいに自然を感じます
- 互いに様子を見ながらみんなで滑ります
「大体大力」を育む時間
実習期間中は、毎朝学生と教員や学生スタッフの全員が食堂に集まり、学歌を歌います。そして全員で「いただきます」の挨拶をしたあと共に食卓を囲みます。この時間は、皆の一体感を深め、心のつながりを実現する大切な時間となりました。本学ではスポーツの価値観を基盤に、人とのつながりをコーディネートする力を「大体大力」と呼び、本学の卒業生が普遍的に有する力として捉えています。野外活動実習はこのような大体大力を育む貴重な時間になっています。
実習の閉講式では、清水泰雅(たいが)さん(スポーツ科学部1年、ラグビー部)と、河村崇太(そうた)さん(スポーツ科学部1年、バスケットボール部男子)から先生方に感謝の言葉を贈り、冨山教授に、「今回の実習での経験をこれからの日常の学びとつなげ、学修成果を上げて欲しい」とエールをもらいました。
- 食事は全員揃っていただきます
- 先生方へ感謝を伝える清水さん(左)、河村さん(右)
多くの卒業生が学生時代の思い出としてあげる野外活動実習。その経験は、生涯忘れることのない財産になるとともに、「大体大力」はどの分野に進んでも活かすことのできる普遍的な力となります。大阪体育大学の野外活動実習は、学生一人ひとりの未来を支える土台を育んでいます。






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