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2025.11.14

大分県が大阪体育大学のオンライン講座を活用し地域スポーツ指導者養成 「運動部活動指導認定プログラム」 中尾教授が県庁で講義

 大分県が11月2日、県庁で地域スポーツ指導者養成講習会を開催しました。大阪体育大学のオンライン講座「運動部活動指導認定プログラム」を活用してスポーツ指導者を養成するもので、県内3大学の55人がスポーツ科学部・中尾豊喜教授(学校教育学)の講義を受講しました。

大分県庁で開催された大阪体育大学運動部活動指導認定プログラムの講義 【大阪体育大学】


 大分県は国が進める運動部活動の地域展開に向けて、2028年度までの3年間に県内在住の学生250人に大体大のプログラムを受講させる計画を策定しました。
 受講科目は大体大のプログラムの必修60時間のうち、集合講習10時間とオンデマンド講習10時間の計20時間。修了者は県教委が「地域スポーツ指導者」として認定し、資格取得後は大分県人材バンク(クラサポおおいた)に登録してもらいます。
 大分県が大体大のプログラムを採用した理由は、指導者の倫理面での質の担保。オンデマンド講習は「心停止・頭頚部外傷・熱中症への対応」「安全・障害予防に関する知識・技能の指導」「体罰・ハラスメントの根絶に向けて」「女子生徒・障害のある生徒などへの配慮」「事故が発生した場合の現場対応」の5科目。いずれも、指導者として安全確保、事故防止、人権の尊重、危機管理に必要な知見として知っておくべき内容で、日本スポーツ協会「NO!スポハラ」実行委員会委員の土屋裕睦教授(スポーツ心理学)ら多彩な講師陣が指導する。大分県は講習の内容を検討し、大体大のプログラムを受講すれば、指導者の質の担保は可能と判断したといいます。
「自分の指導観を問い直すことが必要」と講義する大阪体育大学・中尾豊喜教授 【大阪体育大学】

「自分の指導観を問い直すことが必要」と講義する大阪体育大学・中尾豊喜教授


 これまで、運動部活動指導認定プログラムは長崎県長与町から14人が受講、大体大と包括連携協定を結ぶ高知県から大学生6人が参加するなど自治体との連携が進んでいますが、大分県はこれまでで最大の規模となります。
 この日は、中尾教授が第1講の「学校部活動と新たな地域クラブ活動」、第2講の「こども観・教育観・指導観リフレクション」を講義しました。中尾教授は大分県の取り組みについて、「ハラスメントや体罰を起こさない指導者の資質の改善を促すところに多くの自治体がまだ積極的に取り組めていない中で、具体的な制度を作り、先を見すえて動き出した大分県の取り組みは極めて意義がある。他の都道府県も続いてほしい。各地の研修会に参加すると、『自分は技術だけを教え、教育はしない』と明言する外部指導者がいまだに多く、心配だ。自治体は指導者の資質を見直すことの重要性を強く意識してほしい」と話しています。

<運動部活動指導認定プログラム>

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