筆者:熊﨑敏真(スポーツ科学部准教授)
1.本学における解剖学関連の講義
解剖学は、人体の複雑な構造を対象とする基礎医学の一分野です。人体構造に関する知識は、本学におけるスポーツ科学の幅広い学びの基盤となっています。私が担当する「機能解剖学」はスポーツ科学部の必修科目であり、主に運動器系に焦点を当てています。運動器とは、上肢・下肢・体幹における骨、筋肉や腱、神経など、身体の運動機能を担う組織の総称です。講義では、運動器系の構造を基礎として学び、続いて各組織の作用と運動への寄与について考察します。また、選択科目である「体表解剖学」は、「機能解剖学」で得た知識をさらに深めたい学生が履修しています。


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2.医学・歯学部における解剖学の学習
人体は膨大な解剖用語の集合体ともいえるほど複雑で、講義の聴講や解剖学成書などの2次元情報のみでは、その全貌を習得することは困難です。国内の医学・歯学部では、解剖学・病理学・法医学の教授陣の指導のもと、献体によるご遺体を用いた人体解剖実習がカリキュラムに組み込まれています。これにより、学生は人体構造を三次元的に理解することが可能となります。こうした解剖実習は、死体解剖保存法第9・10条(1949年6月10日法律第204号)に基づき、医学・歯学部の教育機関において実施されています。
3.解剖学の新しい教育方法の構築
スポーツ科学系の学生においても高度な人体理解が求められていますが、現行制度上、人体解剖実習は医学・歯学部の教育機関に限り実施されており、スポーツ科学系学部では行うことができません。以上を踏まえ、私たちは人体構造を体感的に学びつつ高い学習効果を得られる、多領域で活用可能な解剖学教育法の開発に取り組んでいます。2024年には、膝関節の立体的理解を促す教育法として、粘土造形実習が有効であることを明らかにしました(東京造形大学・阿久津裕彦先生との共同研究)。現在は対象とする人体領域を広げつつ、解剖学教育法に関する研究を進めており、解剖学教育の新たな展開を共に探求できる仲間を歓迎いたします。




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