大阪体育大学の各クラブが今季、これまでに繰り広げた熱戦を振り返ります。
硬式野球部男子は最後に力尽きた。松平一彦監督は「十分優勝の可能性はあったが、あと少し届かなかった」と悔やむが、秋に2019年春以来の優勝への期待を抱かせる春季リーグだった。

高田純誠(体育学部4年、兵庫・報徳学園高校)
7勝3敗、21ポイントで2位。昨年の春4位、秋5位の低迷から上昇気流を描いた原動力は、エース高田純誠(じゅんせい、体育学部4年、兵庫・報徳学園高校)の復活だ。肩の開きを抑えて打者からボールの出どころが見えにくいフォームに修正した。渡邊陽軌(はるき、スポーツ科学部3年、大阪・履正社高校)も縦のスライダーを武器に好投し、開幕から3連勝。4戦目で関西国際大学に逆転サヨナラ満塁本塁打を浴びて敗れたが、3勝1敗で、全勝の天理大学との首位攻防戦を迎えた。
大体大は主将の山下世虎(せとら、体育学部4年、山口・下関国際高校)のタイムリー二塁打などで2‐0とリードし、高田が九回1死まで完封ペース。しかし、2点を奪われて延長となり、十回にタイブレークで3‐4と逆転サヨナラ負けを喫した。ロッカールームでは涙を流す選手もいて、勝負あり、の雰囲気だった。

山下世虎(体育学部4年、山口・下関国際高校)
ここからの粘りが昨年までと違っていた。2日後の第2戦は先発の渡邊に加え、工藤樹(スポーツ科学部2年、宮崎・延岡学園高校)が初登板で五、六回を抑え、高田がロングリリーフして3‐1で勝った。以後、大阪電気通信大学に2連勝。甲南大学との初戦にも勝って4連勝。最後は甲南大学に2戦目で敗れて優勝を逃したが、チームの変化の兆しは十分に感じられた。
個人賞では、敢闘賞に2完投(2完封)を含む3勝0敗で防御率1.21の高田が2回目の選出。勝負強い打撃でチーム最多の6打点を挙げた山下は初選出となった。ベストナインでは捕手の村崎心(しん、体育学部4年、兵庫・東洋大学附属姫路高校)、三塁手の松岡映維人(スポーツ科学部2年、岡山・倉敷商業高校)、外野手の亀川修吾(教育学部3年、和歌山・星林高校)が初めて選ばれた。

村崎心(体育学部4年、兵庫・東洋大学附属姫路高校)
松平監督は春季リーグで健闘できた要因として守備力の向上を挙げる。失策は昨秋の16個から5個に激減。開幕直前に遊撃から三塁にコンバートされた松岡、遊撃・森翔斗(しょうと、スポーツ科学部3年、兵庫・明石商業高校)が堅実に守った。
大体大は教員採用試験や就職活動に専念するため、春で引退する4年生が多いが、今年はエース高田、正捕手の村崎、4番の斉藤尽生(じんせい、体育学部4年、東海大学付属熊本星翔高校)らが部に残る。
松平監督は「全員が少しずつ足りないものをどう埋めるかが結果につながる」。勝負の秋に向け切磋琢磨が続く。

斉藤尽生(体育学部4年、東海大学付属熊本星翔高校)




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