大阪体育大学の各クラブが今季、これまでに繰り広げた熱戦を振り返ります。
陸上競技日本選手権・混成競技が6月6~7日、岐阜市で行われ、昨年の日本インカレ2位の山本湧斗(体育学部4年、兵庫・明石商業高校)が十種競技で7335点をマークし、2位。U23アジア選手権(7月9~12日、中国・オルドス)の日本代表に選ばれました。

山本湧斗(体育学部4年、兵庫・明石商業高校)
山本は「目標のメダルを取れたのは良かった。でも、試合展開的には優勝も狙えた」と振り返ります。
初日は砲丸投げで自己記録を約60㎝も伸ばし、走り高跳びでも自己ベスト。1位と約10点差の2位で折り返しました。
2日目は110m障害、円盤投げで自己ベストを記録しましたが、高得点を狙った得意の棒高跳びは土砂降りで思ったような記録が出なかったといいます。
昨年の日本インカレで自己記録を一気に255点も更新し、7319点で2位。今年5月の関西インカレは7468点の自己ベストで初優勝。昨年から一気に伸びた背景にパワーがついた点があります。173㎝、60㌔と十種競技の選手としては極めて細身ですが、オフにウエイトトレーニングに取り組み、苦手な投てき種目の強化につながりました。
また、メンタル面も成長しました。当初は全種目で結果を出そうとし、最初の種目で失敗すると落ちこんでいたといいますが、「今は次で取り返せばいいや」と思うように。試合を重ねるにつれ、自然と前向きな思考になりました。

2日間で10種目を戦う十種競技の勝者は「キング・オブ・アスリート」として称えられます。山本は「走る、投げる、跳ぶをすべてこなせてこそ本物のチャンピオン。他の種目とは違う特別感は強く感じる」と語ります。
種目間のインターバルも短く過密な戦いをどう乗り切るのか。「出場している選手たちで励まし合う。跳躍で誰かが跳んだらみんなで喜ぶ。ライバルというより仲間たちです」。最後の1500mは夕暮れ時や夜間にずれ込むことも多い。10種目を戦い切った十種競技の選手たちにはどの大会でも、一つの「儀式」があります。選手たちが輪を作り、ランニングシャツを一斉に空に投げ上げます。「十種は記録を残すことよりも、まずはやり遂げることが大事だと昔から言われている。始まった理由は分からないが、健闘を称え合うセレモニーです」。山本の十種愛は深い。
U23アジア選手権では初めてジャパンのユニホームに袖を通します。
今後の目標は日本インカレ優勝と関西学生新記録の更新で、卒業後も競技を続けます。「引退するまでには絶対に8000点台を出したい」。キングへの道を歩み続けます。




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