日本スポーツマネジメント学会(JASM)の第18回大会が2月27~28日、大阪商業大学で開催されました。

日本スポーツマネジメント学会大会の運営スタッフを務めた大阪体育大学スポーツマネジメントコースの学生

SDGs
大阪体育大学はスポーツSDGsを推進しています
大会テーマは「スポーツマネジメントを創る、スポーツマネジメントで創る」。大会は大阪体育大学と大阪商業大学が共催し、実行委員長を大阪体育大学スポーツ科学部の藤本淳也教授・学長補佐が務めました。
日本スポーツマネジメント学会は2007年、現名誉会長で前大阪体育大学学長の原田宗彦・大阪体育大学学事顧問が発起人代表、大阪体育大学スポーツ科学部の冨山浩三教授、藤本教授らが発起人となり、設立されました。学術(Academic)、学部生・院生(Student)、ビジネス(Business)の三者が連携・協力し、「A to S」「S to B」「A to B」の双方がメリットを享受しながら我が国のスポーツマネジメント界の発展に貢献することを目的としています。
大会には各大学の研究者、学生、ビジネスパーソンら約220人が参加しました。
大会の概要を報告します。

実行委員長を務めた大阪体育大学・藤本淳也教授
【26日・大会前日】
大阪市中央区の大阪商工会議所で学生会員や一般学生・大学院生を対象にしたスチューデントセミナーが開催されました。「アスリート人材と企業をつなぐスポーツマネジメント力」をテーマにパネルディスカッションなどが行われ、岩本隆・慶應義塾大学大学院経営管理研究科講師、元陸上五輪メダリストで大阪ガスネットワーク株式会社事業基盤部地域活力創造チームマネジャーの朝原宣治さん、元ラグビー日本代表でヤマハ発動機株式会社人事総務本部スポーツ推進Gグループリーダーの久保晃一さん、元バレーボール選手で日本たばこ産業株式会社大阪支社総合営業部の高橋茉莉奈さんが議論しました。その後、学会大会参加の学生40人が「アスリート人材のスポーツマネジメント力」についてグループディスカッションとプレゼンテーションを行ないました。
【27日・第1日】
開会式が行われ、会長の松岡宏高・早稲田大学教授のあいさつに続き、基調講演Ⅰとして松原仁・京都橘大学工学部学部長・教授が「生成AIとスポーツマネジメント:研究、ビジネス、教育」のテーマで講演。その後、「持続的なバリアフリースポーツイベントについて」「スポーツPAOTへの招待-スポーツイベントの共創を促進する科学的アプローチ-」「スポンサーシップの効果測定を通じた経済価値と社会価値の可視化:産学連携が拓く共創の可能性」の3テーマで提案型新シンポジウムが開催されました。
また、開会に先立って、「スポーツマネジメント教育のこれから」と題したスキルアップセミナーも実施されました。5人の大学教員が登壇し、それぞれの知見を持ち寄り、質疑・意見交換を通じて、教育の本質と質を高めるための共通課題とヒントを共有しました。
【28日・最終日】
基調講演Ⅱとして、原田・大阪体育大学学事顧問が「スポーツまちづくり最前線:アクティブシティ戦略」のテーマで講演しました。
原田学事顧問は「アクティブシティとは都市に幸福動線を設計する新しい都市論で、地域経営資源としてのスポーツを活用してインナー政策による住民のウェルビーイングを形成し、アウター政策による域外交流人口の増加を図ることが必要だ」として、その担い手となる地域スポーツコミッションの可能性について語りました。

「スポーツまちづくり最前線:アクティブシティ戦略」のテーマで講演する原田宗彦・大阪体育大学学事顧問
続いて実行委員会企画シンポジウム「スポーツマネジメントの新地平:学術×ビジネスの共創に向けて」を開催。藤本実行委員長がモデレーターを務め、松岡会長、プロバスケットボールBリーグの大阪エヴェッサを運営するヒューマンプランニング株式会社代表取締役の磯村英孝さん、Bリーグ・滋賀レイクスを運営する株式会社滋賀レイクスターズ取締役の平野敬之さんが、ビジネスが学術に求めるもの、さらに人材育成について議論を重ねました。藤本教授は「学術とビジネスが共創するためには、学会として、いかに共創に向かっていくかを掲げたうえで情報共有をしないといけない。学会は学問としての発展を支える団体であり、スポーツマネジメントは現場を支えるための学問。ここを見すえて役割を果たす必要がある」と締めくくりました。

実行委員会企画シンポジウム「スポーツマネジメントの新地平:学術×ビジネスの共創に向けて」

日本スポーツマネジメント学会会長の松岡宏高・早稲田大学教授
昼食時のランチョンセミナーでは、「子どもスポーツの課題解決に向けて」をテーマに、公益財団法人ライフスポーツ財団理事長の清水進さんと常務理事の河原慶子さんを招き、大阪体育大学スポーツ科学部の冨山浩三教授がモデレーターを務めました。
同財団は1983年の設立以来、地域における子どもと親子のスポーツ活動の普及・推進に努め、大阪体育大学と連携した高知県の中山間地域での学生活動への支援など幅広く活動しています。清水さんは日本スポーツ協会(JSPO)ととともに実施する、鬼ごっこなど遊びを取り入れた運動プログラム(ACP)などの活動を紹介。河原さんは具体的な子どもの支援活動や課題について語りました。冨山教授は「部活動の地域展開により、地域スポーツシステムの再構築が迫られている中で、子どものスポーツは学会にとっても重要な研究テーマになる」と解説。会場の研究者から活発な意見や質問が寄せられました。

ランチョンセミナー「子どもスポーツの課題解決に向けて」でモデレーターを務めた大阪体育大学・冨山浩三教授

ライフスポーツ財団の清水進理事長と公式キャラクターの「ライリー」

ライフスポーツ財団・河原慶子常務理事
このほか、大会中は4教室に分かれた口頭発表やポスター発表、実践報告発表(ポスター)が行われ、大阪体育大学からは、「大学スポーツSDGs活動の実践―廃棄バットの再利用―」として、体育学部4年の福永晴翔(はると)さん(北海道・函館高校)、正井信之介さん(兵庫・須磨友が丘高校)、大仲菜奈さん(大阪・久米田高校)と藤本教授の研究がポスターで発表されました。

実践報告発表(ポスター)の「大学スポーツSDGs活動の実践―廃棄バットの再利用―」
また、大阪体育大学の学生は、大学院に進む福永さん(藤本ゼミ)、岩本優人さん(体育学部4年、和歌山・耐久高校、冨山ゼミ)がサポートスタッフとして半年前から大会の準備にあたったほか、藤本ゼミ、冨山ゼミ、スポーツマネジメントコースの2~4年生12名が大会期間中の運営スタッフを務めました。福永さんは「自分は大学院に進むが、最新の研究成果の発表を聞いて道がブラッシュアップされた。自分の知識にないところも興味が持てるような体験になった」、岩本さんは「サポートスタッフとしては学会に来ていただいた方に最大のホスピタリティとなるよう心がけた。また、空いている時間に研究発表を聞き、自身の研究につながる知見を取り込むことができた」と大会をサポートした感想を話しました。

サポートスタッフとして半年前から準備にあたったを福永晴翔さん(右)、岩本優人さん
藤本実行委員長は「予想を上回る41件の一般研究発表、6件の実践報告を実施することができ、新しいアイデアや切り口、取り組みの発表を受けて各会場で活発な議論が進んだ。スポーツマネジメントとスポーツマネジメントが貢献できる分野の双方の発展へ向けて、次の時代につながるステップを踏めたと思う」と学会を終えた感想を語りました。また、大会をサポートした多数の学生について、「参加した学生はすべてスポーツマネジメントを学ぶ学生。学会大会運営を通してイベント実践実習として携わることができた。また、空き時間に最先端の研究に触れることができ、非常にいい機会になったのではないか」と話しました。




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