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2025.12.29

吉本、快挙の日本選手権入賞 水上競技部女子プレーバック2025 関西インカレは松山V

 大阪体育大学の各クラブが2025年に繰り広げた熱戦を振り返ります。

 水上競技部女子にとって2025年シーズンは極めて収穫が多い年となった。
 10月の日本選手権(25m)で吉本早希(スポーツ科学部2年、和歌山・笠田高校)が100m、50m平泳ぎで6、8位と、部として久しぶりの入賞。8月の関西学生選手権では松山優杏(ゆあん、スポーツ科学部1年、兵庫・神戸野田高校)が100m自由形で優勝し、高野朱理(あかり、スポーツ科学部1年、富山・高岡第一高校)が200m個人メドレーで3位。浜上洋平監督は「4年生4人がチームを引っ張った成果で、下級生が健闘した」と話す。

吉本早希(スポーツ科学2年、和歌山・笠田)
【大阪体育大学】

吉本早希(スポーツ科学2年、和歌山・笠田)


 松山はアーティスティックスイミング(AS)から転向した異色の選手で、競泳歴はまだ3年。しかしASで水をとらえる感覚を養い、1ストロークで進む距離が他の選手とまったく違うという。
 また、高野は根気強く、迷わずひたむきに練習に取り組む姿勢が目立つ。
 今シーズン、水上競技部で特に際立つのが平泳ぎでの躍進だ。吉本の他、高野も元々平泳ぎが専門でジャパンオープンの参加標準記録を突破した。松山も平泳ぎは専門外だが、日本選手権出場レベル。また、阿部凪紗(なぎさ、スポーツ科学部1年、大阪・汎愛高校)もジャパンオープンの参加標準記録を上回った。加えて、大学院生で、パラリンピック100m平泳ぎ2大会連続入賞の宇津木美都もいる。同一種目で日本選手権レベルが5人もいる例は全国の強豪大学でも珍しい。浜上監督は「今年、大学の水泳界で『体大の平泳ぎが伸びている』という言葉をよくいただく」と話す。
高野朱理(スポーツ科学1年、富山・高岡第一)
【大阪体育大学】

高野朱理(スポーツ科学1年、富山・高岡第一)


 大体大水上競技部女子は全国の強豪大学で男女合同の練習が主流を占める中で、女子だけの練習で女子選手に合った泳法やトレーニングをきめ細やかに指導している。
 浜上監督は筑波大学時代、日本短水路選手権の200m個人メドレーで8位入賞し、指導者としては帝京大学で6年、大体大で7年。「男女合同だと、どうしても男子中心のメニューに女子が頑張って付いていくかたちになるが、疲労が蓄積すると泳ぎのフォームが崩れる。うちは一人一人の泳ぎのフォームが崩れないよう細心の注意を払いながら指導している点が特長だ」と話す。繊細な泳ぎが要求される平泳ぎで特に心境著しいのも、このあたりが影響しているのかも知れない。
 次年度に向けた部の目標は「あくまで部員全員の自己ベスト更新」。きめ細やかにしなやかに、今シーズンの上げ潮ムードを次年度につなげていく。

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