11月の全日本インカレで前人未到の12連覇を達成した大阪体育大学ハンドボール部女子の新監督として、𠮷本遼(よしもと・はるか)コーチ(31)が来年2月に就任します。現監督の楠本繁生(くすもと・しげお)スポーツ科学部教授はリーグH・ブルーサクヤ鹿児島の監督となります。

𠮷本遼コーチ
𠮷本次期監督は大阪体育大学ハンドボール部男子出身。大学4年だった2016年11月から大阪体育大学浪商中学ハンドボール部コーチを務め、実質的な指導者として2023年の春の全国中学生ハンドボール選手権大会、全国中学校ハンドボール大会2冠など全国大会で4回の優勝に導きました。今年4月から大学ハンドボール部女子コーチを務めています。また、2023年3月、大阪体育大学大学院博士前期課程を修了しました。専攻はスポーツ運動学。
𠮷本次期監督に意気込みなどを聞きました。

――新監督に決まった。感想は
大阪体育大学ハンドボール部女子はチームや卒業生が残してきた成績がとても大きい。自分自身、プレッシャーがかかるだろうと思う。しかし、来季ははた目から見れば13連覇が注目されるだろうが、新4年生から見れば一生に一回の舞台だ。そこから目をそらさずに、2月1日から次のインカレに向けて1年弱をどう過ごすのか、その期間をどれだけ頑張るのかに集中したい。
――今年、大学のコーチを務めて一番学んだことは
ハンドボール部女子の部員は49人と大人数だが、この49名が誰もくさらず、あきらめない、全員が頑張る環境を作るマネジメントは楠本先生の手腕であり、とても勉強になった。
――大阪体育大学浪商中学で全国大会優勝4回、準優勝2回を果たした。中学での指導方針は
結果として日本一になっているが、中学生であることを重視している。勝利や優勝という目標に向かって指導したが、勝つための戦術にはこだわらず、より育成を優先した。一人一人の選手をどう高校、大学、その先のプレーにつなげていくか。その結果が優勝につながったと思う。

――𠮷本次期監督が目指すハンドボールとは
楠本先生はハンドボール全体の流れや構造を熟知していて、例えば、ハンドボールの4局面である「セットでのディフェンス・オフェンス」「セットディフェンスからの速攻」「オフェンスからのディフェンス」について、次の局面を考えたディフェンス、オフェンスの終わり方を創り上げている。体大には楠本先生のハンドボールが根本にあり、自分はそれを継承していく流れになる。ただ、すべて同じにすることはできないし、意図せずに生まれてくる違いもある。
――選手に訴えたいことは
選手は失敗を恐れず、思い切ってプレーしチャレンジしてほしい。また、自分が意図しなくても、様々なところで変化が起きる。その変化を自分やチームのプラスにできるかどうかは考え方や行動次第だ。変化を恐れずポジティブに、自分やチームの目標につなげてほしい。

――13連覇を意識するか
次のシーズンは特に4年生にとっては最後の年であり、一生に一回の舞台。結果を出すために全精力を注ぐ。その結果が連覇になればいい。ぼくは連覇を意識していないが、選手に連覇のプレッシャーはあると思う。本人たちがそのプレッシャーを楽しみ、13連覇という目標が力になっているのなら、「13連覇行こうや」と声をかける。逆に13連覇が選手の重荷になっているのであれば、「気にせんとこう」と。チームや学生のパフォーマンスが上がるように声をかけたい。
――楠本監督と比較されることについて
比較されること自体、ありがたいことだと思っている。経験できないことを経験させてもらっている。
――新監督としての目標は
学生たちが、来シーズンが終わった時や卒業など区切りのつくタイミングで、体大で頑張ってきてよかった、ハンドボール部女子の一員でよかったと思ってもらえることが自分の目標だ。




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