日本最大の国際スポーツ・健康産業専門展「SPORTEC(スポルテック)2025」が7月30日(水)、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕しました。大阪体育大学は4年連続で出展。運動部活動改革プロジェクトなど社会課題解決に向けた事業・研究・活動をブースで紹介します。出展の理由について、出展リーダーのスポーツ科学部・藤本淳也教授(スポーツマーケティング)は「企業や自治体、団体が抱える課題に、研究のエビデンスで寄り添い、共に解決策を探るため」と語ります。

大阪体育大学展示ブース
SPORTECは「スポーツ人口の拡大、競技力向上、健康社会の実現」をビジョンに掲げ、2009年に始まりました。世界中のスポーツ関係企業や自治体、スポーツコミッション、団体など約450団体が、最新製品・技術・サービス・研究成果を発表します。8月1日(金)までの会期中に4万人の来場が見込まれています。
実行委員長は、大体大前学長の原田宗彦名誉教授(日本スポーツツーリズム推進機構代表理事)が務めます。
大学の出展も多く、今年は、筑波大学、早稲田大学など15大学(学部、研究室を含む)がブースを出展したほか、共同出展も目立ちました。

SPORTEC会場
「大体大 連携力 エビデンス創出力」
大体大は「大体大 連携力 エビデンス創出力」をコンセプトに、大学の事業・研究・諸活動を紹介し、新たな産学連携事業の創出を目指す。
ブースでポスター掲出している事業は次の通りです。
◆運動部活動改革プロジェクト
ソフトバンク株式会社と2023年に連携協定を締結。学生が各地の中学校などで同社のICTを活用して部活動指導する。同社の産学連携AWARD受賞
◆大学スポーツ振興事業
全国に先駆けて創設されたクラブ統括部局のスポーツ局が競技力向上、修学支援、ブランディングを推進
◆スポーツ科学サポート事業
スポーツ科学センターがAT(アスレティックトレーニング)、S&C(ストレングス&コンディショニング)、心理、栄養、測定評価の5部門で学生アスリートをサポート
◆社会連携事業
社会貢献センターを中心に高知県との連携協定に基づいた事業など多様な活動を展開。能登半島地震被災地に学生派遣
◆大学院スポーツ科学研究科
全国の体育・スポーツ系大学院で数少ない昼夜開講制・長期履修制度を活用し、ほぼオンラインで全国各地から働きながら受講が可能

運動部活動改革プロジェクトポスター
産官学連携の実践例
また、ブースでは、大体大の研究者と企業、官庁、競技団体との連携・共創の実績を紹介しています。
◆スタジアム×デジタル広告効果検証
藤本淳也教授(スポーツマーケティング)
スポーツ消費者の〝行動〟を科学する マーケティングをエビデンスで支える!
◆競技現場×メンタルトレーニングと心理サポート
土屋裕睦教授(スポーツ心理学)
アスリートの〝心〟を科学する スポーツ現場を心理支援で支える!
◆スポーツ×地方創生・地域貢献
冨山浩三教授(スポーツマネジメント)
街に愛着を育み、地域を元気に “スポーツ”でつなげる大学と地域の未来!
◆アダプテッド・スポーツ×地域支援と教育連携
曽根裕二准教授(アダプテッド・スポーツ)
誰もがスポーツを楽しめる社会を支える 教育現場と地域活動をつなぐ!
◆Skins着圧ウェアの疲労回復効果の検証 等
下河内洋平教授(スポーツ医学)
ケガの予防や身体のコンディショニングを科学する
◆健康・トレーニングアイテムの共同開発・開発機器の機能評価
石川昌紀教授(神経・筋メカニクス)
ヒトの身体運動能力の可能性と限界を以下の点から科学する

連係・共創の実績
大体大スポーツSDGs
また、大体大はスポーツSDGsに、特設サイトの開設などを通じて積極的に取り組んでいます。31日(木)午後1時45分から主催セミナー「大学スポーツで創る持続可能な社会:共創と還元による教育・研究・ビジネス連携モデル」を開催します。Jリーグなどプロスポーツクラブに社会連携で売上を創る業務支援を行っている(株)「CRAFT A」取締役の安部未知子さんと藤本教授が講演します。
30日は午前10時のオープンと同時に、大体大ブースには来場者が続々と詰めかけ、ビジネスパーソン、研究者らが研究活動やプロジェクトについて熱心に教員やスタッフに質問していました。大体大とソフトバンク社の連携協定もSPORTECがきっかけで、今年もSPORTECを新たな産学連携が創出されることが期待されています。

藤本淳也教授
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社会貢献・附置施設
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