大阪体育大学の各クラブが今季、これまでに繰り広げた熱戦を振り返ります。
硬式野球部女子は5月に高知県安芸市営球場などで行われた第11回全日本大学選手権高知大会で、仙台大学に2―3で敗れ、全日本インカレ高知大会としては初となる優勝をあと一歩で逃した。

大阪体育大学硬式野球部女子
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大体大は一回に2点を先行され、一回裏に5番・木村睦実(体育4年、京都両洋)のタイムリーで1点を返し、四回も木村の二塁打を起点に失策で同点とした。しかし、五回に勝ち越され、準決勝で完投したエース・柏﨑咲和(体育4年、福井工業大学附属福井)が連投で六、七回を抑えたが、あと1本が出なかった。
横井光治監督は「優勝しか見ていなかった」と悔やむ。創部3年目の仙台大にはこれまで毎年対戦して負けたことがなく、予選リーグでも2ー0で勝っていた。また、創部16年の歴史で「過去一番」という強打線で大会に臨んでいた。

柏﨑咲和(体育4年、福井工業大学附属福井)
しかし、打線はつながりに欠いた。木村が打率4割1分2厘、4長打と絶好調で6試合中5試合で打点を挙げ、主将で4番の山本一花(体育4年、大阪・履正社)も勝負強い打撃を見せたが、単発の攻撃となった。
収穫は1年生投手の台頭だ。4月末の練習試合で、エース柏﨑が打球を左手のひらに受け、骨挫傷で完治まで2週間程度必要と診断された。このため、清井結月(スポーツ科学、兵庫・蒼開)、谷蒼依(教育、京都外大西)の両1年生を起用すると、左腕の清井は腕の出どころが見にくいフォームと独特のくせ球で、谷は最速115㌔の速球を中心に組み立て、連日、好投した。

木村睦実(体育4年、京都両洋)
エース柏﨑も、ドクターに相談して1週間早く練習を再開した。2戦目で先発すると、以後も毎試合先発し、準決勝は2失点完投。ダブルヘッダーの決勝も1点を追う六回に救援。計23イニングで3失点と大車輪の働きを見せ、「抜くところは抜き、ギアを上げるところで上げる調整ができて、何かをつかめた」と話す。
また、バッテリーと内野全ポジションの6選手は日本代表・侍ジャパンの候補選手に選ばれ、6月に広島県三次市で強化合宿に参加した。日本代表でコーチを務める横井監督は「ジャパンの監督、コーチの教えをチームに還元してほしい」と話す。

荒川莉子(体育3年、鹿児島・神村学園)
女子硬式野球は、全日本インカレが5月の高知大会と8月の和歌山大会の2回ある。現在の4年生は、2021年の初優勝を見て入学した世代だ。横井監督は「支援いただく大和リースをはじめ、学内外の多くの方からの声援は年々、強まっていると感じる。夏こそ必ず優勝」と誓う。
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