学生生活に必要な文具、日用品、スポーツ用品を取りそろえている給品部「スポーツ・ホクセツ」(C号館1階)の三歩一(さんぶいち)明夫さん(87)が4月12日、59年間の勤務を終え、お店をご家族に任せて退職されました。
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東京オリンピックが開催される前年の1963年。三歩一さんは大阪市の本町で文具問屋に勤めていた際、担当する学校の1つだった浪商学園の小山田秀實氏と意気投合したことがきっかけで、大阪体育大学が開学される2年前に浪商中学・高等学校でスポーツ・ホクセツがスタートしたといいます。キャンパスが茨木から熊取に移転した現在は、三歩一さんは自宅のある茨木から車で往復150㎞、1年間で地球1周分の距離を運転し、59年間欠かすことなくお店に立ち続けました。
1965年の大学創立前から浪商学園を見守り、誰よりも歴史に触れてきた三歩一さんは「浪商学園に来たばかりのころは、野田三郎理事長の奥さんの野田むつさんにもとてもかわいがってもらった。大学が忙しい時には仕事を手伝ったこともあった。もう70歳を過ぎている大学の一期生の卒業生が『給品部のおっちゃんに会いたい』と遊びにきてくれたのも嬉しかったなぁ。同窓会の会報に載せてもらったときにはたくさん電話をもらったり、広島支部の同窓会にゲストで呼んでもらったこともあった。病気一つせずにここまで続けられて安心している。少子化で厳しい時代だが、浪商学園が末永く発展することを陰ながら応援している」といつもと変わらぬ明るい笑顔で話しました。
大学の教員として41年間、三歩一さんと接してきた梅林薫名誉教授は「以前は正月に三歩一杯というゴルフの大会を開いたりして多くの教職員に親しまれていた。お店では学生に気さくに声をかけてとにかく面倒見の良い人だった」と引退を惜しんでいます。
給品部は長男の浩伸代表と妻由香さん、孫の浩章さんがこれからも支えていきます。
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