大阪体育大学副学長の淵本隆文・体育学部教授(バイオメカニクス)の最終講義が2月25日(金)、開学50周年記念館(L号館)で「47年を振り返って」のテーマで行われました。
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淵本教授は1979年に本学体育学部を卒業して本学で助手を務め、1999年から教授。2015~2019年に体育学部長、2019年から副学長を務めています。学外では2016~2020年に大阪体育学会副学長を務めています。
最終講義は対面授業とオンラインのハイブリッドで行われ、学生や教職員、部長・監督を長く務めたレスリング部の部員ら約150名が聴講しました。
淵本教授は本学入学からの47年間を降り返りました。スポーツ科学を志したきっかけは、1年生の時に図書館で「体育を科学する会」のポスターを見たことで、その後、「『大体大に初めてコンピューターが入ったらしい』とのうわさを聞いて飛んで行った」そうです。金子公宥元副学長(バイオメカニクス)、田村清元学長(スポーツ科学)らの指導でスポーツ科学の研究に打ち込んだ日々を懐かしそうに語りました。
また、具体的な研究成果を分かりやすく解説しました。野球の一塁へのヘッドスライディングは、「本当に解説者が言うように走り抜けるよりも不利なのか白黒をつけたい」として野球部員の協力を得て分析した結果、ヘッドスライディングは地面と擦れてブレーキがかかるので遅くなるが、タッチした後にスライディングすると走り抜けるよりも早くなる例がいくつも出ました。
剣道の面打ちが速いとされる学生5名とそれ以外の5名を分析した研究では、打突までの時間は竹刀の上げ下げのスピードと有意な相関が出ず、剣先の水平移動距離とだけ有意な相関があり、達人は近いところから打っていたという考察を引き出しました。
このほか、研究や大学の運営でともに汗を流した方々との写真など豊富な資料をもとに、貴重な話やエピソードに聴講者は引き込まれていました。
講義の後、神﨑浩体育学部長、元副学長の福田芳則名誉教授、長らく部長・監督を務めたレスリング部の姫路文博監督から花束が、堤裕之情報処理センター長から記念品が贈られました。
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