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学内トピックス

2026.08.11

大阪体育大学「運動部活動指導認定プログラム」で実地講習 バレーボールの指導を目指す津守愛美(あみ)さん(2年) 「指導者は技術だけでなく生徒が主体的に学ぶ場をつくることが大切だと分かった」

 大阪体育大学のオンライン講座「運動部活動指導認定プログラム」の実地講習が8月7日、熊取キャンパスで行われ、中学校や地域スポーツクラブなどでの指導を目指す学生、社会人ら約40人が参加しました。部活動を指導するために大切なことを4人の教員から座学と実技で学び、バレーボールの部活動指導を目指す津守愛美さん(つもり・あみ)さん(スポーツ科学部2年、奈良・高田商業高校)は「受講する前は、指導者は技術面を教えればいいと思っていましたが、技術面だけでは足りず、生徒が主体的に学べる場をつくることが大切だと分かりました」と振り返りました。

実技で中学生の指導を終え、反省点や課題を池上客員教授と話し合う学生ら
【大阪体育大学】

実技で中学生の指導を終え、反省点や課題を池上客員教授と話し合う学生ら



大阪体育大学はスポーツSDGsを推進しています

部活動地域展開の課題は指導者の質保証


 中学校部活動の地域展開・連携が全国で進む中、課題となっているのが指導者の確保と質の保証。大阪体育大学のプログラムは、競技の技術だけでなく、スポーツ・ハラスメント(スポハラ)の防止、熱中症対策などの安全管理、生徒の主体性を尊重した指導法などを体系的に学び、大学が修了証を交付することで指導者として必要な知識や資質の習得を確認することが特徴です。

部活動の地域展開を支えるスポーツ指導者を養成


 大阪体育大学は2023年、主に社会人を対象とする「運動部活動指導認定プログラム」を開講しました。1時間×4回のオンデマンド講義を受講した後、6時間の実地講習に参加し、課題や口頭試問などを経て修了証が発行されます。
 一方、学生を対象とした「グッドコーチ養成セミナー」は2021年に創設。全国で初めて学生を部活動指導員として養成する機会として、授業外の自由参加セミナーとして実施され、教員志望の学生らが参加してきました。
 現在、国の方針に基づき、全国の自治体で中学校部活動の地域展開・連携が進められています。その一方で、地域スポーツを担う人材の不足に加え、「安心して子どもを任せられる指導者をどう確保するか」が大きな課題になっています。
 スポーツ指導者には競技の専門性だけでなく、ハラスメントを防ぐ知識や倫理観、熱中症や事故を防ぐ安全管理、生徒の主体性を引き出すコミュニケーション能力などが求められます。
 大阪体育大学はこうした社会的ニーズを踏まえ、受講内容を安全管理やハラスメント対策などに絞ってオンライン中心で参加しやすい内容とし、社会人も大学生もともに学べるプログラムを今年度、開設しました。

 大阪体育大学による運動部活動指導者養成の取り組みには、文部科学省やスポーツ庁が視察に訪れるなど、部活動の地域展開・連携を支える人材育成の先駆的な事例として関心が寄せられています。

土屋教授の講義を聴く受講生
【大阪体育大学】

土屋教授の講義を聴く受講生

熊取町と連携 町立中学校の部活動指導員も受講


 地元の大阪府熊取町とも連携しています。同町は町立中学校への部活動指導員の配置を進めており、指導者の資質向上を目的に今年度から大阪体育大学のプログラムを活用。今回の講習には部活動指導員3人が参加しました。

 この日の実地講習には大学院生を含む学生の参加も多く、合わせて36人が参加しました。

「競技力だけではない」グッドコーチに必要な資質を学ぶ


 実地講習では、スポーツ科学部の土屋裕睦(ひろのぶ)教授(スポーツ心理学)、小林博隆准教授(体育科教育学)、元Jリーグ京都サンガ普及育成部長の池上正客員教授、中尾豊喜教授(学校教育学)が講師を務めました。

 土屋教授は、文部科学省「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議」(タスクフォース)委員、NO!スポハラ実行委員などを歴任。中尾教授は「大阪府における中学校部活動改革に関する検討会議」の座長を務めています。また、小林准教授は大阪府教育庁などと連携し、出前授業や体力・運動能力向上事業、教員研修などに取り組んでいます。

 午前の座学では、土屋教授がスポハラとは無縁の「グッドコーチ」に必要な条件をテーマに講義。参加者同士で意見を交わしながら、ティーチングとコーチングの違いやスポハラの実例について考えました。

 続いて中尾教授が、学習指導要領における部活動の位置付けや、学校部活動が果たしてきた教育的な役割、部活動改革が求める指導者の資質・能力を解説しました。

中尾教授の講義を聴く受講生
【大阪体育大学】

中尾教授の講義を聴く受講生

 午後は第6体育館多目的アリーナで実技講習が行われました。

 参加者は小林准教授の指導で、小林研究室がYouTubeで公開している約140本のミニゲーム動画から数種類を実際に体験。それぞれのゲームを通して、子どもの主体性やコミュニケーションを引き出すための指導方法を学びました。

 最後は大阪体育大学浪商中学校の生徒が参加。受講者がグループに分かれ、バレーボール、サッカー、バスケットボールなどのミニゲームを中学生に指導しました。

 指導を終えた後は池上客員教授と振り返りを行い、声のかけ方や生徒との関わり方などについて、良かった点や改善点を話し合いました。

小林准教授の指導でミニゲームを実践する受講生
【大阪体育大学】

小林准教授の指導でミニゲームを実践する受講生

ミニゲームで中学生を指導する学生ら
【大阪体育大学】

ミニゲームで中学生を指導する学生ら

ハラスメント、安全管理、コミュニケーションまで自己評価


 受講者は講習終了後、最終レポートを提出した。4つの実地講習で学んだ内容をまとめるとともに、「生徒の安全・安心のために必要な知識・技能」「部活動指導に必要な専門知識・技能」「生徒の主体性を尊重したコミュニケーション」「保護者、教職員との協調関係の構築」「スポハラを予防するための思考・判断」「コーチとして成長するための計画」の6項目について理解度を自己評価しました。

スポーツ科学部2年、津守愛美さん 「部活動指導は教員を目指す自分が成長するための大切なステップ」


 このプログラムには、部活動指導員を目指す学生、保健体育科教員になるために部活動指導のノウハウを学びたい学生が多数参加しました。バレーボールの部活動指導を目指す津守愛美さん(つもり・あみ)さん(スポーツ科学部2年、奈良・高田商業高校)に聞きました。

津守愛美さん(スポーツ科学部2年、奈良・高田商業高校)
【大阪体育大学】

津守愛美さん(スポーツ科学部2年、奈良・高田商業高校)
【大阪体育大学】

――実地講習で印象に残ったことは
 受講する前は、指導者は技術面を教えればいいと思っていました。でも、今日改めて講習を受けて、技術面を教えるだけでは足りず、生徒が主体的に学べる場をつくることが大切だと分かりました。

――オンラインの講義で今後、部活動を指導するうえで特に役立つと感じた講座は
 熱中症についての講座です。熱中症にならないためにどうすればいいのか、もしなってしまった場合に指導者としてどう対応するのかという内容が印象に残っています。

――受講した理由は
 高校まではバレーボールや野球を経験し、大学では初めてアルティメットに取り組んでいます。いろいろなスポーツを経験していることが自分の武器だと思っているので、その経験を生かして、幅広い分野から生徒や子どもたちにスポーツを教えていきたいと考えています。

――卒業後の進路は
 高校の保健体育の教員を目指しています。

――部活動を指導したいと思うようになったのはいつごろか
 中学生のころからです。スポーツが好きで、将来もスポーツにもっと関わっていきたいと思っていました。体育の先生になって、部活動も指導したいと思っています。

ミニゲームで中学生を指導する津守さん
【大阪体育大学】

ミニゲームで中学生を指導する津守さん

――教員としてではなく学生のうちから部活動指導を経験したいと思ったきっかけは
 1年ぐらい前に、別の大学に通う先輩から「部活動指導員をやっている」と聞いたことがきっかけです。学生でも部活動を指導できることを知って、自分も好きなスポーツに関われるので、やってみたいと思いました。

――部活動指導員としてどんな指導をしたいか
 バレーボールを指導したいです。今日教えていただいたように、技術を教えるだけではなく、まずはバレーボールを楽しんでもらうことを大切にしたいです。そして、やるからにはもっと上手になってもらいたい。そのためには、時には厳しく指導することも必要だと思っています。

――大学生のうちに部活動を指導することは自分にとってどんな意味があるか
 私はバレーボールが好きなので、生徒たちがバレーボールを楽しんでいる姿を見るだけでもうれしいと思います。それに、将来教員になるうえで、自分自身が成長していくための一つの大事なステップになると思っています。

――将来はどんな体育の先生になりたいか
 元気いっぱいの体育の先生です。自分が元気でいることで、生徒のみんなも元気になって、明るく元気な生徒がたくさん育っていくような保健体育科教員になりたいです。

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