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2026.10.14

東日本大震災復興支援 第19回「サンライズキャンプ」 大阪体育大学生が福島で高齢者の体力測定、子どもと交流 「体育大学だからこそできる支援」

 大阪体育大学の学生が東日本大震災の被災地で支援活動にあたる「第19回サンライズキャンプ 被災地復興支援活動in福島」が9月12~15日の3泊4日、福島県南相馬市で実施されました。

サンライズキャンプに参加した学生。1階部分が津波にのまれたが、児童全員が無事だった震災遺構の請戸小学校(福島県浪江町)を見学した
【大阪体育大学】

サンライズキャンプに参加した学生。1階部分が津波にのまれたが、児童全員が避難して無事だった震災遺構の請戸小学校(福島県浪江町)を見学した



大阪体育大学はスポーツSDGsを推進しています

 「サンライズキャンプ」は東日本大震災が起きた2011年の10月、福島県から大阪に避難した子どもたちと学生が、大学のキャンパスで1泊のキャンプをして交流したことがきっかけで始まりました。翌12年は被災地でのがれきや土砂の撤去が中心でしたが、13年からは南相馬市のNPO法人と連携。高齢者への体力測定や仮設住宅でのサロン活動、公園など遊ぶ場をなくした子どもたちとのスポーツ交流など、その時のニーズに合わせて内容を少しずつ変えながら、支援活動を継続してきました。学生たちが健康科学、スポーツ指導など大学で学んだ知識を活かし、「体育大学だからこそできる支援」に15年にわたって継続的に取り組んでいます。
 大阪体育大学社会貢献センターが主催し、今年は応募があった学生11人と、第1回から参加している社会貢献センター長の冨山浩三・スポーツ科学部教授(スポーツマネジメント)、伊原久美子教授(野外教育)ら教職員6人の17人が参加しました。

 一行は仙台空港に到着した後、地震・津波の被害の痕跡がほぼそのまま残る震災遺構の浪江町立請戸小学校、津波や原発事故の被害などを伝える東日本大震災・原子力災害伝承館、中間貯蔵施設を見学しました。
 夜は、長年、サンライズキャンプの地元窓口になっていただいたNPO法人「つながっぺ南相馬」元代表の今野由喜さんから、車ごと津波にのみこまれた体験や被災後に山形まで非難した後に戻ってNPOを設立された経緯などを聴きました。
 2日目は地域の文化会館で、学生が高齢者の体力、筋肉量、骨密度などを測定してデータを渡し、自宅で手軽にできる健康体操をレクチャーする「お元気度チェック」を実施しました。お昼は地域の方とバーベキューを楽しみ、清掃活動などにもあたりました。
 3日目は小高小学校の全学年8クラスに学生が入って、授業の補助をしたり、一緒に遊んだり、給食を食べたりして交流しました。夜は地域の体育館で、学生が指導案を考えたレクリエーションを小学生に指導しました。
 最終日は、小高体育センターで地域の方とスポーツで交流しました。

第1日。仙台空港到着後、震災遺構の請戸小学校へ。冨山浩三社会貢献センター長(右)から活動に際しての心構えなどの説明を受けた 【大阪体育大学】

第1日。仙台空港到着後、震災遺構の請戸小学校へ。冨山浩三社会貢献センター長(右)から活動に際しての心構えなどの説明を受けた

東日本大震災・原子力災害伝承館を見学する学生。原発事故による被害、住民の避難生活、復興への歩みを、実物資料や証言映像などから学ぶ 【大阪体育大学】

東日本大震災・原子力災害伝承館を見学する学生。原発事故による被害、住民の避難生活、復興への歩みを、実物資料や証言映像などから学ぶ

中間貯蔵施設でスタッフの説明を聞く学生 【大阪体育大学】

中間貯蔵施設でスタッフの説明を聞く学生

夜は宿舎でNPO法人「つながっぺ南相馬」元代表の今野由喜さんの体験談を聞いた。今野さんは津波で車の中に閉じ込められ、水が頭の高さにまで来た時、友人に助けられた。以後、南相馬市小高区の復興に尽力し、サンライズキャンプでは長年、地元の受け入れ体制を整えてもらった 【大阪体育大学】

夜は宿舎でNPO法人「つながっぺ南相馬」元代表の今野由喜さんの体験談を聞いた。今野さんは津波で車の中に閉じ込められ、水が頭の高さにまで来た時、友人に助けられた。以後、南相馬市小高区の復興に尽力し、サンライズキャンプでは長年、地元の受け入れ体制を整えてもらった

第2日。午前は地域の文化会館で「お元気度チェック」。学生が握力、チェアスタンド、垂直跳び、10㍍歩行など8項目で体力を測定し、体力、筋力、柔軟性などをチェック。毎年参加される方も多く、「今年もありがとうね」という声が学生の励みになった 【大阪体育大学】

第2日。午前は地域の文化会館で「お元気度チェック」。学生が握力、チェアスタンド、垂直跳び、10㍍歩行など8項目で体力を測定し、体力、筋力、柔軟性などをチェック。毎年参加される方も多く、「今年もありがとうね」という声が学生の励みになった

第3日は午前、午後と小高小学校で児童と交流。全学年の8クラスに学生が入り、体育や教室での授業に参加して子どもたちをサポートしたり、給食を一緒に食べたり、遊んだり。小学校教員を目指す学生もおり、貴重な学びに。小高区の小学校は大震災後、4校が1校に統合されたが、避難先から戻る住民は少なく、全学年とも1学級のみだ 【大阪体育大学】

第3日は午前、午後と小高小学校で児童と交流。全学年の8クラスに学生が入り、体育や教室での授業に参加して子どもたちをサポートしたり、給食を一緒に食べたり、遊んだり。小学校教員を目指す学生もおり、貴重な学びに。小高区の小学校は大震災後、4校が1校に統合されたが、避難先から戻る住民は少なく、全学年とも1学級のみだ

夜は地域の体育館でスポーツ交流。学生が指導案を考えてきたレクリエーションを子どもたちに教えて、元気いっぱい体を動かした 【大阪体育大学】

夜は地域の体育館でスポーツ交流。学生が指導案を考えてきたレクリエーションを子どもたちに教えて、元気いっぱい体を動かした

最終日。体育センターで地域の方と学生が卓球で交流 【大阪体育大学】

最終日。体育センターで地域の方と学生が卓球で交流

冨山社会貢献センター長に聞く「15年で築いた信頼関係があるからこそできる活動」


 大阪体育大学が長年にわたり、サンライズキャンプを継続している意義は。学生にとっての学びとは。第1回からサンライズキャンプに関わる社会貢献センター長の冨山教授に聞きました。

冨山教授 【大阪体育大学】

冨山教授

――現在の支援内容は
 「お元気度チェック」と呼んでいる健康チェックや、地域のスポーツクラブとの交流を行っています。また、地域の小学校は全国に避難した住民の多くが戻れず、児童の数がいまだに少ないため、学生が小学校に行って一緒に様々な活動をしています。

――「お元気度チェック」とは
 震災を機に生活が変化した人が多くいらっしゃると考えられることから、健康チェックを行っています。握力、チェアスタンド、垂直跳び、10㍍歩行など8項目で体力を測定し、体力、筋力、柔軟性などをチェックします。認知機能も調べます。測定の結果はお元気度チェックシートとしてその場で参加者にお渡ししますが、約半数の方は毎年参加されている方なので、過去の数値と比較しながら、参加者にアドバイスしています。本学ではスポーツ科学部健康科学コースが、地域の中高齢者を対象に「体力若返り講座」を実施しており、そのノウハウも生かしています。
 
――活動を通して学生が得るものは
 大学の近くで高齢者の方や小学生と交流する機会はありますが、被災地に行き、震災遺構や原子力災害を伝える施設を見学して東日本大震災で何が起きたのか、人々が今どう生きているのかを知ったうえで活動をすることには大きな意義があります。これは、ダークツーリズムと呼ばれ、過去の災害に学びを得る活動といえます。
 また、学生たちは自らレクリエーションの指導案を書き、自分たちで指導します。普段接することのない高齢者に初めて会い、お元気度チェックをしたり、卓球をしたりします。それらは、学内で学んだことを実践できるかどうかを確認する、非常によい機会になっていると思います。

――大震災から15年。長く活動を続けることの意義は
 被災地との関係が構築され、信頼関係があるからこそできることが数多くあると感じています。また、サンライズキャンプで蓄積した「体育大学だからこそできる支援」のノウハウは、地震や水害など災害が相次ぐ中で新たな支援を実施する際に大きな財産となります。

3年連続参加の星うららさん 「人の記憶に残る活動を」


星うららさん(スポーツ科学部3年、栃木・矢板東高校) 【大阪体育大学】

星うららさん(スポーツ科学部3年、栃木・矢板東高校)

 サンライズキャンプに1年生から3年連続で参加したスポーツ科学部スポーツマネジメントコース3年の星うららさん(栃木・矢板東高校)は、高齢者の健康状態を測定する「お元気度チェック」を担当しました。「去年もいたよね、星さん」。毎年訪れる地域の人たちが、顔や名前を覚えてくれていた。「3年間続けたからこそ、覚えてもらえたことがすごくうれしい」と振り返ります。

「自分の目で被災地を見て挑戦したい」と参加
 星さんは幼稚園の時、栃木県で東日本大震災を経験した。車の中にいて、母が慌てて家に戻り、その後、小学校に兄を迎えに行ったことを覚えている。自宅に大きな被害はなく、津波の映像を見ても「映画を見ているような感覚」で実感はなかったという。被災地を訪れる機会がないまま大学に進み、サンライズキャンプの案内を見て、「自分の目で現地を見て、勉強してみたい」と参加を決めた。
 星さんにとってもう一つの動機は、一人で新しいことに挑戦することだった。幼稚園から中学校まで同じ仲間と過ごし、やがて自分は人見知りだと気付いた。進学先を大阪に選んだのも、知り合いのいない場所で挑戦したかったから。「大学では、いつも友達と一緒に行動するのではなく、自分から動くことを目標にしていました」。サンライズキャンプへの応募は、その最初の一歩だった。

初めての被災地で感じた「怖さ」
 被災地の見学で特に印象に残っているのは、2年生の時に初めて訪れた震災遺構の請戸小学校(福島県浪江町)だったという。津波の被害を受けた1階には、がれきや壊れた教室がそのまま残されていた。児童全員が助かったと聞き、「この状況で助かったんだ」「津波だけで、こんなことになるんだ」と驚いた。映像でしか見たことのなかった被害を目の前にして、最初に感じたのは「怖い」という思いだった。
 星さんは「3年間の参加には、毎年違う学びがありました」と振り返る。1年生の時は先輩についていくことが中心。2年生では経験者として前年との違いに気付いたが、活動を進める中心は3、4年生だった。今年は4年生が参加せず、3年生が主体になると聞き、「また全く違う学びがあるだろう」と参加した。

お元気度チェックを担当。高齢者から「今年もありがとうね」
 お元気度チェックでは、3年間、主に骨密度と身体組成の測定を担当した。事前にマニュアルで測定方法を学び、先生や職員の指導を受け、学生同士で練習して臨んだ。また、参加者が自宅でも運動を続けられるよう、脳トレや立ってできる体操、座ってできる体操を紹介する「お土産」の資料も作成。学生たちで内容を考え、写真を撮って、やり方を説明した。
 測定結果は、地域の人たちとの会話のきっかけになった。骨密度の数値が高い人に「何か運動をされていますか」と尋ねると、「卓球をしています」。身体年齢が40歳と出た人は「毎日散歩しているよ」と教えてくれた。前年との体重の変化や食事の様子なども聞き、測定結果をきっかけにいろいろな話ができた。「今年もありがとうね」という言葉や、前年からの再会が、活動の喜びになった。
 被災地で星さんの心に残ったのは、「前向きに生きるしかない」という言葉と、人と人が支え合うことの大切さだった。語り部や高齢者の話から、「こういう時に一人で生きていくのは難しく、互いに支えることや、人の力が大切なんだ」と感じた。子どもから高齢者まで幅広い世代と接する活動や、学生同士の共同生活を通じて、「サンライズキャンプは、人との関わり方やコミュニケーションの取り方を学べるプログラム」と受け止めている。

「これからも人と関わり、その人の記憶に残る活動をしたい」
 星さんはクラブには所属せず、サンライズキャンプ以外にも、海洋実習の学生スタッフを2年続けて経験し、泉南市の中学校では学習指導の補助やバレーボールの指導を手伝ってきた。伊原ゼミで学ぶ野外教育にも関心を広げ、自然学校で小学生と関わるインターンシップにも参加。卒業後はスポーツや子ども、野外教育に関わる仕事を考えている。
 残りの学生生活で取り組みたいことを尋ねると、「サンライズキャンプのように、人と関わり、その人の記憶に残るような活動をしてみたいです」と話した。
(この記事は生成AIを活用し作成しました)

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