

- 浜上 洋平 先生
- 大阪体育大学 教育学部
女子水上競技部 監督


- 泳ぎが苦手な方って「しずむ」「おぼれる」といった先入観が強かったりします。まずは、先入観を取り除いてあげるのが大切なんだよ。

- 技術的なことっていうか、先入観を取り除くことが大事なんですね。

- そうなんだ。もちろん技術的なことも大事だけど、先入観を持つとメンタル面に影響が出て、パフォーマンスにも反映されるからね。

- 「もっと腕を回して」「バタ足早く」とか・・・
技術的なことしか弟に言ってなかったな・・・
メンタルかぁ。

- よく気づいたね。でも、メンタルな部分をどう教えたらいいかわかんないんだよな?

- そうですね・・・。
言葉で伝えるっていうのも難しいし。

- なるほどね。まだあきらめるのは早いんじゃないかな。
Akitoくんは、泳ぐ時に水に浮かぶ意識をしたことある?

- えっ??なんだろう…特に意識しないでなんとなく…浮くもんだしくらいしか。

- そう、特に意識してないでしょ?弟くんが上手く泳げないのは、「しずむ」ものだと勘違い(先入観)してるのも要因なんだね。科学的根拠や理論に基づいた指導をすると、うまくいくと思うよ。まずは、「浮く」ってことを体に覚えさせるの大事だよ。
「浮く」感覚を体に覚えさせる
- 呼吸できない怖さを改善するため、初心者の人には背泳ぎがお勧めです。
- 浮いている感覚を得て、浮くことに慣れる・苦手意識をとることが大事。何かを挟んだりすれば、すぐに背浮きができます。
- 浮くときのコツはまずは肺に空気ためる、口鼻以外の体の部位を沈ませることがポイントです。
- おへそを浮かせ、体まっすぐに保つことで浮く感覚をつかめるようになります。

- ほんとだ、こうしてみると全然違う…!意識してみるってすごく大事ですね。

- そう、大事なことなんだよ。

- ということは…
まずは弟にこの感覚を覚えてもらえばいいのか。

- その通り!いまのAkitoくんならうまく弟に伝えれるんじゃないかな。

- 「浮く」感覚を掴んでもらうのにおすすめの方法を教えるね。
ちょこっとTRY
背浮き
肺に空気をためて、鼻や口を除く体の部位を水に沈めることで、体が浮いてきます。緊張すると呼吸が浅くなり、肺に空気をためられなくなるので、リラックスすることが大切です。
浮き具を足に挟んで浮く
脚が沈んでしまう場合、ペットボトルやビート板などの浮き具を足に挟むと一直線の姿勢を保ちながら浮き続けることができます。


